うみ
あさは いつも 波の音から
目をさますと、いつも先に波の音がいる。ぷっかの一日は、そこからはじまる。
けさも、波の音で目がさめた。まだ目はあいていないのに、耳のほうが先におきている。ぱしゃ、ぱしゃ、と海がやさしく体をゆらしてくれるので、ぷっかはもうすこしだけ、ねむったふりをしていた。
おなかの上には、ゆうべからずっと小石がのっている。ねている間にどこかへ行ってしまわないか心配だったけれど、ちゃんとそこにいた。「おはよう」と小さく言ってみる。小石は、なにも言わない。それでもいい気がした。
海の上であおむけになっていると、空が ゆっくり明るくなっていくのが見える。だれかが急いでいるわけでもないのに、朝はちゃんとやってくる。ふしぎだなあ、とぷっかは思う。
とおくの島から、チロの声が聞こえた気がした。たぶん、もう木にのぼっているのだろう。
きょうの つぶやき
「あさが来るのに、だれもがんばっていない。それなのに、ちゃんと来る。」